前回予告しました「中の人が見た、びっくりアフターサービス」です。
ジュエリーは「どこで買うか」が大切であると理解していただけるでしょう。
しっかりしたブランドやメーカーであれば、技術範囲を超えた修理依頼には責任を持って「No」とお伝えします。
構造上の強度や貴金属の特性を鑑み、誠実な回答をします。
なんでもYesと承るのが誠意ではないからです。
原型がわからないほど変形したものを「もとに戻して」と持ち込まれることがあります。
例えば、車で轢いてしまった、むくんで指から抜けなくなった指輪を消防署でカットした・・・
このような場合、修理不可が模範解答です。
もしどうにか修理可能なレベルであっても、買った方が安いぐらいのお見積りになることがほとんどです。
ところが、修理を受けてしまうブランド・メーカーがあります。
このような無理目な案件について、ジャパン社から本国に確認することなく、ジャパン社の判断で国内で「新規に作製」されることがあるのです。
割れたグラスを元に戻せというのと同じですから、変形したものを原状回復することは無理で、結局新たに作るのです。
その際、修理業者の見繕った宝石を使われることも、見受けられます。

びっくり ですよね。
実際にあるのです。ブランドの刻印もされてお手元に戻されますし、店舗でお預かりしていますので、お客様が「そのブランドで直してくれたのだから構わない」と思ってくださるのならいいのですが、本国の品質を満たしているのかという点では私は非常に疑問です。
私は、ジャパン社がコピー商品を作ったと感じるのですが、いかがでしょうか。
そして実際、後日トラブルになることがあります。
しっかりしたブランドは、受けられないものは受けません。
売上が厳しい、VIPだから、外商絡みだから ということで受けてしまうブランドは、お気を付けください。
そして、ブランド側が提示している規定修理を超える依頼はくれぐれもされませんよう、お客様にもお願い申し上げます。