サンタクロースが出発する前に書きあげましょう!
有名なブランドであっても、自社ですべてを生産しているとは限らない と前回お話ししたところ、意外だという感想をいただきました。
そうですね、そう思われるかも知れません。
考えてみると、例えば車や不動産も、作っている会社と販売店が違うことはよくあります。
衣類も、自社で縫製工場を持っているとは限りませんね。
ジュエリーも同じなのです。社外で作られたものに自社の刻印をして販売しているものは、数多くあります。品質がブランドの基準を満たしていれば良い、という方針です。
社外だけでなく社内に職人がいて品質チェックもアフターケアもしているブランドはいいのですが、社内には職人がいないブランドも実はあります。
特に「販売店」である日本法人に職人をおかない外資系ブランドは多いものです。
・・・アフターサービスが心配になりますね。
サイズ調整やチェーン切れといった加工修理が必要となったときに、ストレスなく対応してもらえることは、ジュエリー購入の際に大きなポイントとなります。
修理の対応が出来ません、というブランドやデザインは、購入されないことをおススメします。
みなさん御承知のように日本ではブランドはよく売れています。もちろんリペアが必要なことも発生します。さて、どうするか?
① 本国に送って対応
② 国内の社外職人へ外注
①の場合、まず、とても長い時間がかかります。単純な加工でも、3ヶ月を切ることはないでしょう。
そして、有料修理の場合は、金額も高額になりがちです。6桁になっても驚きません。
私がかつて在籍したブランドの1つでは、時計の本国修理で7桁ということも珍しくはありませんでした。
②の問題点、それは、もしかすると、ブランド側でさえも意図せずパーツが変えられてしまっている可能性があることです。
ブランド側から社外職人へ、修理に必要なパーツや技術が提供されている場合はいいのですが、修理がうまくいかなかったときに間に合わせのパーツで修理をし、ブランド側へ完成品として戻されることがあります。
そしてブランド側の検品もすり抜けてしまうことがあります。
店舗では「工房で」と言われると思いますが、その工房は決して「自社の職人」だけを指しているわけではないので御注意ください。
②にはもう1つ問題があります。
本来、本国のデザイナーや職人が想定した範囲を超える修理が、販売国で行われてしまうケースです。
自社内に職人がいるブランドでは、日本法人で行うことが出来る修理の範囲を厳格に決めていることがほとんどです。それを超える場合もまれにありますが、本国のアフターサービス部門と綿密に強度について確認し、技術指導も受けたうえで進められます。
しかし、修理を社外に出すブランドの場合、本国に確認をとらず、日本法人経営者の判断で修理をしてしまうことがあります。例えば、今月は売り上げが厳しいからやってしまおう等の理由でです。
想定外の修理を行う場合、強度や安全性に問題が出ることがあります。思わぬ破損やケガにつながることも十分ありえます。
①お買い物の際には、アフターケアの出来るものを
②アフターケアが仕上がってきたら、ブランド側だけを信用せず、自分でもじっくり検品しましょう
③ブランド側から提案のあった範囲を超える修理や加工は、御自身のためにもお控えください。
どのブランドの日本法人が社内に職人をおいて対応しているかは、こちらからお問い合わせくださいませ。
次回は、私がかつて体験したアフターサービスびっくり!を予定しております。
お楽しみにお待ちください。