紫色のダイヤモンド、と聞いてどんな色を想像されますか?

ブドウで言えば、上の画像左はバイオレット、右はパープルダイヤモンドに近い色相です。
紫色のダイヤモンドには、バイオレットダイヤモンドとパープルダイヤモンドの2色があるのです。

カラーダイヤモンドは、大きく分けて上記のように分けられます。
左側にむらさき色が分布していますね。
バイオレットダイヤはブルーダイヤに近く、パープルダイヤはピンクダイヤに近いことがおわかりいただけるでしょう。
実際、バイオレットダイヤモンドはブルーダイヤモンドに含まれ、パープルダイヤモンドはピンクダイヤモンドに含まれて鑑定書に出されることが多いと言われています。
そのため、バイオレットダイヤ又はパープルダイヤと明記されたダイヤモンドは出現率が低いのです。

25年の歳月をかけて、296個の異なる色のダイヤモンドをコレクションしたあらゆる色相のカラーダイヤモンドを集めたAurora Collection オーロラコレクション がイギリスのロンドン自然史博物館に展示されています。
この展示の解説本が出版される際にも、バイオレットダイヤモンドの項目は削除されています。
オーロラコレクションでバイオレットダイヤとされた石は、青の色味が強く、解説本が出版される際にはブルーダイヤと扱われたのです。

こちらの画像は、ピンクダイヤモンドが採掘されることで有名なアーガイル鉱山 🔗で発見された「幻のバイオレットダイヤモンド」と言われる完璧なダイヤモンドです。
採掘されたときには、9.17カラットの原石でした。
研究に研究を重ね、2.83カラットのオーバルシェイプにカットされました。
1カラットあたり100万~200万ドルになると見積もられていました。
カラーダイヤがあれほど発見されるアーガイル鉱山でさえ、2015年までの30年余の歴史の中で、12カラット分のバイオレットダイヤモンドしか発見されていません。
それほど希少な色合いなのです。
私も1年がかりでバイオレットダイヤモンドを探したことがありますが、十分な品質のものを見つけることは出来ませんでした。

その幻のバイオレットダイヤモンドは、12石のVivid Pink Diamondで取り巻くデザインのリングとなりました。
あなたなら、どんなデザインにしてみたいと思いますか?