買ったばかりの時計なのに時間が遅れる、というお話しをうかがいました。
せっかく気に入って選んだ時計、修理に出してばかりで使えないのでは残念ですね。
時計をなるべく故障なく使いたい、という方の参考になりますように。
本日の投稿で対象となる腕時計は、オートマチックとクォーツになります。
アップルウォッチ等のデジタル時計 スマートウォッチは当てはまりませんので御注意ください。

デジタルを除くと、腕時計には、 電池で動くクォーツ型 と 自動的に内部のネジを巻きあげるオートマチック型 に分けられます。
腕時計のトラブルで多く聞かれる、時刻のズレ。
これは、1.磁気帯び と 2.使い方 によって発生することが99%になります。

まず磁気帯びについて。
非常に簡易的に申し上げますと、時計の動力は、電気と磁力です。
既に磁力があるところに、他の磁力が近付くと、くっついてしまいますね。
くっついてしまうと、身動きが取れません。
時計の動力の1つである磁力が身動きを取れなくなれば、当然動力が発生せず、時刻を刻むことが出来なくなります。
この余分な磁気が時計内部に残っていることを、磁気帯びと言います。

磁気帯びの原因となるのは、時計の外側から内部へ磁気が入ってしまう環境です。
例えば、強力な磁場となるMRI検査で腕時計をすると、一発で時刻遅延になります。
私たちの日常は、磁気に溢れています。
なにか磁気を帯びているものを思い浮かべてみましょう。

よくある光景です
電子レンジ、スマートフォン、パソコン、テレビ は かなりの磁気を発します。
スマートフォンにクリップを近付けると、スマホ内の磁石によって張り付きます。
パソコンも、スピーカーあたりに磁石が入っています。
スマートフォンの上に腕時計を置く、パソコンの上に腕時計を置くという日常行為に心当たりのある方は多いのではないでしょうか。
テレビやラジオといった、音の出るものは磁石が使用されていることが多いため、腕時計とは距離をとることを強くお勧めします。

次に、腕時計のトラブルで案外多い原因が、スポーツです。
水泳に関しては、防水のコラムでお伝えしましたとおり、水入りによるサビの発生も考えられます。
水泳以外にも、ゴルフやテニス、といった手首にインパクトのある競技では時計をはずされることをお勧めします。
時計内部のパーツが動いてしまい、動作不良に繋がるケースがあります。
皆さんが思われるよりは、よくあるケースです。
お気に入りのものは大切に、長く使いたいですね。
