パンプキンダイヤモンドについてお話ししました。

カラーダイヤモンドは特に高価、はい、90%正解です。
何色でも高値になるわけではありませんので、資産価値をお考えの方は御相談くださいね。
レッドを含むピンクダイヤモンド、ブルーダイヤモンド、グリーンダイヤモンドが市場で高値で取引されていることは有名です。
みなさん、オレンジダイヤモンドについては聞いたことがありましたか?
ピンクやブルーほどには情報がなかったのではないでしょうか。
せっかくの機会なので、オレンジダイヤモンドについて考えてみましょう。
と思いましたが、実はオレンジダイヤモンドについては2020年の科学をもってしてもほぼ未解明なのです。
オレンジ色の輝きは、結晶構造の歪みなのか、異物なのか。
いくつかの仮説はあるものの、明確な説明がついていないのです。
ダイヤモンドの研究機関として有名なGIAで2013年に発表された記事でも、オレンジ色については解明出来ず、カラーダイヤモンドの色の起源が複雑であることを証明している と結ばれています。
また、それ以降新たな発表はありません。

1.53 ct diamond was color graded as Fancy Intense pinkish orange. GIA.edu
オレンジは、御想像もつきやすいかと思いますが、黄色系か茶系かに分類される色の一部です。

イエローダイヤは、鮮明なイエローであれば別ですが、ほとんどはDカラー等と分類される無色系ダイヤの定義では低評価を受ける色となります。

ブラウンダイヤは、ダイヤモンド採掘量の15%程度を占めていると考えられています。
一部はシャンパンカラー等とされて流通しますが、多くは工業用として使用されます。
イエローにもブラウンにも偏らなかったミステリアスな色、それがオレンジ・ダイヤモンドです。

クリスティーズの予想落札価格は、高くても20億円と見込んでいたということで、1.5倍になりました。
ちなみに、落札価格以外に税金とクリスティーズへの手数料で4億円余りがかかります。
長らくパンプキン・ダイヤモンドが最大のオレンジダイヤモンドでしたが、2013年11月にクリスティーズで記録が塗り替えられることになりました。
14.82カラット Fancy Vivid Orangeのダイヤモンドは、2900万フラン、当時のレートで約31億円で落札されました。
落札したのは「男性」ということ以外の身元は明かされていません。
ピンクよりもブルーよりも目にすることの少ないオレンジダイヤモンド。
色の起源が解明されていないオレンジダイヤモンド。
人はその「ミステリー」にお金を出しているのかもしれません。