宝石に関するあれこれで、必ず登場する GIA というワード。
「有名な鑑定機関でしょ」では、50点です。

GIAは、宝石や宝飾品の知識、基準、教育における主要な情報源であり、公共の利益を目的とした非営利の研究機関です、と公式サイトに記載されています。
正式名称は、 Gemological Institute of America です。
GIAは、宝石や宝飾品について研究し、その情報を開示し、基準を作り、自ら教育機関を運営しています。
GIAの教育機関で学んだ卒業生たちは、たんぽぽの綿毛のように世界へ散り、根を張り、GIAの知識で石を買い、鑑別し、査定を行います。
そしていつしかそれは、世界基準へと成長しました。

新品に限らず、還流品が出品されるオークションでもGIAの鑑定・鑑別書をつけている出品物は、とても多いです。
それだけ「信頼の証」となっています。

もちろん、昨今業界を騒がせている合成ダイヤについても先鋭的な研究を行い、データを開示しています。
その情報開示は、非営利法人だけあると思わせる内容です。
ハリーウィンストンやカルティエといった一流メゾンがそのレポートを使用し、独り勝ちのように見えるGIAですが、ティファニーは自社鑑定書を作成しています。
また、先週投稿した ダイヤモンドの新鑑定基準制定なるか という欧州に起因する業界の動きも見られます。
GIAは、自らの言うように非営利団体です。
そしてGIAに蓄積されたデータや研究設備は、一朝一夕に代替えのきくものではありません。
しかし、新鑑定基準の要求が世界規模になり、新たなレポートがシェアを伸ばしてくる時代が来るかもしれません。
私どもは、GIAをはじめとする各種鑑定鑑別機関のレポートを御用意するサービスを承っております。
これからも、皆様に最善の御提案が出来るよう、常に業界に目を光らせ、情報をキャッチして参ります。